□ラジオ・スターの悲劇□□
歌詞 この曲はイギリスのバンド「バグルス」の79年のデビュー曲だ。題名は知らなくても、
「泡、泡」のところが耳に残っている人は数多いだろう(実際は[Oh-a oh]といっているようだ。時間帯を意味するアワー hour だとずっと思ってたな)。
有名すぎる曲で、あちこちにレビューがあるため、あらためて書く事はあまり無いが、簡単に説明しておくと、「ビデオで音楽を聴く時代に突入してラジオで音楽を流し続ける時代は過ぎ去り、ラジオスターはビデオに殺されてしまった」という歌だ。
歌詞の中に「put the blame on VTR.」というところがあり、意訳すると「ビデオテープレコーダーは責任取れ」という意味だ。ラジオで音楽を聴くという自分達の聖域を駆逐していくビデオテープレコーダーに、この歌を作ったバグルスのお二人(トレヴァー・ホーン、ジェフ・ダウンズ)は静かな憤りを覚え、消えゆくラジオスターに寂寥を感じずにはいられなかったのだろう。
過大解釈かもしれんが、自分はこの歌には、世相の移ろいを憂い悲しむデカダンだけでなく、日本のわび・さび(侘・寂)に通じるものもあるように思える。退廃を嘆くだけではなく「消えゆくラジオスター」(※1)に対する美意識が根底に歌われているように思う。
テクノやニューウェーブの先駆けとして評価されやすいこの「ラジオ・スターの悲劇」だが、自分は伝統が壊れ滅びゆく姿を嘆きながらも、その姿に美を感じとる複雑な心境を歌っている詩情豊かな名曲として評価したい。
櫻は、満開よりも散りゆく姿こそ美しい。ラジオスターもまた然り。
(※1)この場合、ラジオスターは個人ではなく[ラジオで音楽を聞くアナログな行為]を擬人化した象徴の言葉としてとらえるべきだろう。
【追記】
なんでも、ビデオで音楽を聴く代表的なTV番組「MTV」の最初のPVとして、この歌の映像が当時流れたそうだ。たまたまなのかわざとなのか知らんが皮肉なもんだなぁ。
□YOUTUBE「
Buggles - video killed the radio star live 2004」
※チャールズ皇太子によるチャリティーコンサートでの演奏。
□YOUTUBE「
Theremin Killed the Radio Star」
※テルミンによる演奏。
■YOUTUBE「
空耳アワー ラジオスターの悲劇」
※ワラタw
□用語補足(全てwiki)
「
バグルス」「
トレヴァー・ホーン」「
ジェフ・ダウンズ」「
わび・さび」「
テクノ」
「
ニューウェーブ」「
MTV」「
テルミン」
□goo辞書「
デカダン」
テーマ:洋楽 - ジャンル:音楽
- 2007/10/12(金) 03:53:16|
- 洋楽名曲
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