□HOUSE ハウス 予告編□[注意] 映像の中にショッキングなシーンが多々ある。そういうのが苦手な人はみないほうがいいぞ。トラウマ注意! 現在、この珍作怪奇映画を知っている人って、公開当時に見た中年の方々か、映画マニアぐらいのものだろうか。ハリウッドの典型的な劇場映画を見慣れた方々が、初めてこれを観たら「なんじゃ、こりゃ?」と怒りだすかもしれん。しかし、個人的に物凄く強烈な印象があり、この映画は思い出の一品だ。
このポップでキッチュな77年公開の珍作は、大林宣彦監督デビュー一作目の劇場映画だ。大林映画は『転校生』『時をかける少女』『さびしんぼう』の尾道三部作が特に有名だが、自分は大林映画といえばこの『HOUSE ハウス』を挙げたい。
□ストーリー□
中学生のオシャレ(池上季実子)と仲間のファンタ(大場久美子)、ガリ、クンフー(神保美喜)、マック、スウィート、メロディーの友達7人組(※1)が、オシャレの親戚であるオバチャマ(南田洋子)の住む羽臼(ハウス)邸へ夏休みを使って遊びに行く。しかし、オバチャマは、戦時中に恋人を亡くし結婚できなかった事を怨みながら、すでに数年前に死亡しており、羽臼邸にいるオバチャマは実は人間ではなく、若い娘に嫉妬した恐ろしい怨霊と化していたのだった。
オバチャマの怨念は羽臼邸と同化し、「嫁入り前の娘」(※2)を食べれば若返って嫁入り時の花嫁衣裳を着ることができる。そして、そのために次々と娘達は「ハウス」に食われていく・・・。
(※1)この7人のあだ名は、古典少女漫画チックで聞いてて恥かしい響きがあり、いかにも大林が好みそうなセンスだ。当時の流行ではなく、わざとこういう風に名づけたのだろう。あと、
オバちゃまのフルネームが羽臼華麗(ハウスカレー)。ノベライズ版に記載があるらしいオバちゃまの父親の名前が、羽臼志忠(ハウスシチュー)ってのもイカス。
(※2)あくまで「嫁入り前の娘」であって「処女」とは言わないのも、大林らしい。
なんといっても、この映画の見所は「嫁入り前の娘」達がハウスにムシャムシャと食べられていくシーンの数々だ。
正直言ってムチャ怖い。小学生が見たらションベンちびるかもしれん。大人でもホラーが苦手な人は敬遠したほうがいいだろう。R指定は無いようだが大丈夫か?
しかし、ある程度ホラー映画に耐久性を身につけた大人が鑑賞すると少し違うかもしれない。どうもこのファンタジックな惨殺シーンの数々を今観てみると、どこかエロティックで昔のポルノ映画を観ているような卑猥な感覚を受ける。この惨殺描写は、純粋無垢な青春時代の精神(嫁入り前の娘)が、残酷で理不尽な大人によって徐々に犯されていく事(精神的な処女喪失)を示唆しているんじゃないかと思う。
性的サディズムとまでは言わないが、こういう感じの描写に少なからず発情する事は誰にでも有る。決して異常でも変態的な意味でもなく、人間のリビドーにはそういう要因が少なからずあるのは間違いない。それは日常で自分や周りを観察していればわかる事だ(※1)。
そして、そこらへんがこの映画のファンがいまだに根強い根拠になっていると推測する。つまり、この映画は惨殺シーンのみならず全編通して、娘達に対する描写がとてもエロいため、性的な関心が特に強い思春期などに観てしまうと脳裏に焼きついて忘れられなくなってしまうのだ(※2)。そして、自分もその一人だったりする。
(※1)反対意見もあるだろうが、「人間は残酷な事に発情する生き物で、悪徳的」である事を自分は肯定している。自分自身にそういう犯罪的な部分があるというのは誰しもが認めたくないことだが、真摯に受け止めるべきこの世の現実と考えたい。しかし、実際に行わなければ「妄想は完全に自由」なので、現実に犯罪行為をしなければ一向に構わない事に思う。しかし、どうしても認めたくない方々もいるので、欝に感じたり嫌悪感を持つ人は、出来れば上記の事は気にされないように願う。
(※2)この作品に限らず、大林映画は他の映画も基本的にエロイ。
残酷な反面、この映画はとても漫画チックで笑えるとこも多い。冒頭の出発シーンなどほのぼのしててホラー映画とは全然思えない(※1)。
あと、かなり
怖い目にあっているのに、劇中で娘達が言う能天気な台詞の数々はかなり爆笑物だ。しかし、それをここで紹介してしまうと大変勿体無いので、未見の方は是非DVDを借りるなどして観てみられるがよかろう。聞きとりにくい所もあるので耳を澄ました方が良い。
(※1)わざと後半のおどろおどろしいイメージと対比させていると思われる。
オシャレの父親役で、なぜか作家の笹沢佐保がキャスティングされている。どうやらTVドラマ「木枯し紋次郎」(笹沢佐保原作)の新シリーズのOPを演出したのが大林で、それによる交友関係としての繋がりらしい。
余談だが、笹沢先生が他の映画に出ているかどうか調べてみたら、温泉艶笑喜劇シリーズ第五作目の「温泉スッポン芸者」に出演しているのがわかった。・・・笹沢先生。なにしてはるんですか。※wikiには出演映画で掲載が無いので、もしかして闇歴史なのかな。別人だったらすいません。
この映画の雰囲気は当時の感覚でしか作れないものだ。もし、平成的な感覚で作っても駄作になる可能性は高いので、もし企画が出たとしてもリメイクなどしないでいただきたいな。
あとは、この映画の音楽関係を紹介しとこう。
□「
HOUSE−ハウス− オリジナル・サウンドトラック」
※サントラの紹介ページ。
版権関係のためか今までCD化はされていないようだ。聞きたいなぁ、これ。CD発売してくれたら買うのに。【追記】 なんと! サントラCD発売決定!!!ハウス オリジナル・サウンドトラック(紙ジャケット仕様)ゴダイゴ

ジャケット画像はこちら⇒
■ ただし、シングルカットされたこのサントラの7曲目である「君は恋のチェリー(Cherries were made for eating)」だけは、↓のアルバムでのみ現在聴く事が出来る模様。
□YOUTUBE「
BRAHMAN - CHERRIES WERE MADE FOR EATING」
※ロックバンドBRAHMAN(ブラフマン)による「君は恋のチェリー」のカヴァー。この曲をカヴァーするとはセンスいいねぇ。
□
歌詞−関連リンク−
□「
+ HOUSE +」
※ファンサイト、当時の新聞広告切り抜きなどが興味深い。
□
映画『HOUSE ハウス』の”クンフー”=神保美喜・ファンサイト※マニアを通り越して愛を感じるファンサイト。かなりキてますねえ。
−用語補足(全てwiki)−
「
ハウス」「
大林宣彦」「
転校生」「
時をかける少女」「
さびしんぼう」「
池上季実子」「
大場久美子」
「
神保美喜」「
南田洋子」「
サディズム」「
リビドー」「
笹沢佐保」「
ゴダイゴ」「
BRAHMAN」
−おまけ−
76年米のホラー映画で「家(BURNT OFFERINGS)」というのがあるのだが、「ハウス」と同じコンセプトで家が人を食べて若返るという内容。公開時期が近いが、大林がこの「家」を観て影響を受けているかどうかは不明。観ている可能性が高いか?
□YOUTUBE「
CLASSIC TV TRAILERS #5」
※怪奇映画予告編集。2番目が「BURNT OFFERINGS」の予告だ。
□
TaRaGa 別館の別館「家」□
懐かしの映画館近松座 懐かしい映画の世界「家」□
最低映画館〜家(BURNT OFFERINGS>−おまけ2−
□2ちゃんねる「
【大林宣彦】『HOUSE ハウス』【ビックリハウス】」
※いくつか抜粋してみたが長くなるので続きは↓をクリック。
□2ちゃんねる「
【大林宣彦】『HOUSE ハウス』【ビックリハウス】」
37 :この子の名無しのお祝いに:04/02/12 02:42 ID:9NeAX92D
なんでハウスだけでなくHOUSEが付くんだろう?
『JAWS ジョーズ』みたいなもんか?
なんでだろう〜?42 :この子の名無しのお祝いに:04/02/19 14:08 ID:tFzlrFNP
>>37
つか、この映画自体が「JAWS」みたいなものを、と東宝から言われたのが出発だから、
大林は「JAWS」風の英語表記のタイトルにしたんだよ。 67 :この子の名無しのお祝いに:04/03/25 23:21 ID:QuLpC9t+
劇場でひとりショック死した女性がいるんだよ。
都市伝説ではなく、オレは確かに新聞で読んだ。
大林監督のエッセイには出て来ない話だけど…。 68 :この子の名無しのお祝いに:04/03/26 00:36 ID:VUiOfujq
>>67
それ聞いたことある!!
スポーツ新聞ならガセっぽいけど・・何新聞??72 :この子の名無しのお祝いに:04/03/26 08:58 ID:ODddXGjs
>>68
読売新聞の夕刊で読んだような。
劇場の人が「寝てるのかな?」と思って、起こそうとしたら
死んでいるのが判ったとか。
映画で観客をハッピーにしたい大林監督としては、不本意な
事件だろうね。 81 :この子の名無しのお祝いに:04/03/31 09:53 ID:azG/CGai
オレの友人が日本テレビに入社したら、HOUSEで大林組
だった人がいて、こんな話をしてくれたそうだ。
羽臼屋敷に行く途中、竹林がある。
「この竹、赤くしたら面白いんじゃないか?」
監督の一言でスタッフ一同、せっせと1本1本を赤く塗った。
いざ出来上がってみると、どうも冴えないので「赤い竹」は
無し。
今ならコンピュータ処理で、どうにでもなるようなことを、
アナログ時代の映画人は大変だよなぁ。117 :この子の名無しのお祝いに:04/06/17 03:39 ID:vqBNJbZF
幼い頃、東宝チャンピオン祭りを見に行ったら、いきなりこの映画の予告がかかって腰を抜かした記憶があります。
客席は当然子供ばっかりだったので、泣き喚く者が続出したりで軽いパニック状態になりました…
休憩中、パンフレットを買いにロビーに出たら、大人の人たちが大勢で映画館の人に詰め寄っていたのを覚えています。179 :この子の名無しのお祝いに:04/07/15 09:06 ID:xpPTxGft
「HOUSE」の前に「HOUSE」なく、「HOUSE」の後に「HOUSE」なし。
……リメイクなんて愚の骨頂181 :この子の名無しのお祝いに:04/07/20 05:11 ID:T8bViGoo
なんとなく寝られないので、LPをWAV録音してみた。
おばちゃまがあまりにうれしくて踊る音楽はSWEET DREAMS OF DAYS GONE BYというらしい。
井戸のとこでカンフーが「いなかっていいなぁ」というところの音楽A LETTER IN THE PAST、最高だなぁ。夏の夕暮れ、室外で聴いてみよう。
メロディーがピアノで弾くIN THE EVENING MIST(曲はおなじ)は、ピアノ
単独だといまいちです。メトロノームと骨格標本必須(藁
カンフーのテーマはEATというみたいね。
しかし、この音楽ってPPMのPUFFに激似じゃね?
あとわかったこと あのお屋敷は羽臼屋敷という(爆
きょうからこの家に〜♪は成田賢が歌っていた。 205 :この子の名無しのお祝いに:04/08/14 01:51 ID:5qkm765/
唇が! 206 :この子の名無しのお祝いに:04/08/14 07:42 ID:yqb/X0Go
大きすぎる…!274 :この子の名無しのお祝いに:05/02/15 01:30:31 ID:qqXYNAiM
DVDのメロディの指に合わせてミニ鍵盤を押さえたら、ホント正確に
押さえてるんだな。やっぱ、ピアノの大林だね。 345 :340:2005/12/24(土) 21:23:53 ID:DSe9Jtp0
友人に頼んでサントラLPを再生してもらった。記念に各曲の使用場面の解説など。まずA面。
1. ハウス 〜 ハウスのテーマ / MAIN THEME
ゴダイゴの演奏(ボーカルは無い)によるメインテーマ。
最初のオルゴール風サウンドと中盤のシンセを生かしたアレンジが楽しい。
個人的には最後にクロスフェードする無機質なソロピアノ
(本編ではお姫様抱っこされたオシャレがパパから降りる場面で聞ける)が印象的。
2. バギー・ブギー / BUGGY BOOGIE
セーラー服姿の6人の少女が最初に登場するシーンで。
東郷先生が道中でトラック野郎?に怒られる場面でも使われている。
3. ハングリー・ハウス・ブルース / HUNGRY HOSE BLUES
サントラでは最も長い曲。ただし本編での使用時間は最も短いと思われる。
東郷先生が道に迷って途方に暮れる場面ではイントロが、
ラーメン屋のシーンではスティーヴ(ゴダイゴ)の渋いボーカルが聞ける。
4. イート / EAT
いわゆる「クンフーのテーマ」。これ以上どう説明しろと?(笑)
5. いつか見た夢 〜 ハウスのテーマより / SWEET DREAMS OF DAYS GONE BY
数年ぶりに食事が出来てゴキゲンのおばちゃま。この曲をBGMにダンス&御食事。
6. 昨日来た手紙 〜 ハウスのテーマより / A LETTER IN THE PAST
オシャレがおばちゃまに手紙を書く場面、他多数にて使用されている。
個人的に一番印象が深いのは「田舎っていいなぁ…」とつぶやくクンフーの場面だったり。 346 :340:2005/12/24(土) 21:27:50 ID:DSe9Jtp0
続いてB面&番外編。
7. 君は恋のチェリー / CHERRIES WERE MADE FOR EATING
出発日の朝から電車の中まで、フルコーラスで流れるゴダイゴの名作。歌はもちろんタケカワユキヒデ。
ゴダイゴ本人達もこの曲をBGMに東京駅前で少女達をナンパ…じゃなくて友情出演している。
8. イート イート / EAT EAT
布団部屋の外からメロディーの呼ぶ声が。ファンタは一人で恐る恐るメロディーの元に向かう。
和室をグルグル回りながらガリが迷推理をする場面でも。
9. 夜霧は銀の靴 〜 ハウスのテーマより / IN THE EVENING MIST
メインテーマのピアノソロ・バージョン。
オシャレが三面鏡前で口紅を差す場面でのBGM(実際はメロディーが弾いている)が一番近い雰囲気。
でもアレンジはサントラとは違っていて、結局本編では使われていない模様。
10. 西瓜売りのバナナ / ORIENTAL MELON MAN
西瓜売りの農夫が最初に登場するシーンにて。タイトルに反し、後半の登場シーンでは使われない。
11. イート イート イート / EAT EAT EAT
ついに羽臼に捕まったクンフー。助けるため近づこうとするガリにファンタがしがみついて離さない。
効果音が大きいので注意しないと聞こえない。
12. ハウスのふたり 〜 ハウス愛のテーマ / LOVE THEME
新しいママが屋敷を訪れるときに流れている曲。本編開始前にもイントロだけ使われている。
歌っているのは「成田 賢」。 シングルカットもされている(B面はゴダイゴ「ハウス 〜 ハウスのテーマ」)。
<番外編>
**. イエス・アイ・サンキュー / YES, I THANK YOU
サントラには収録されていないが、本編のエンディング&スタッフロールで使われている。
ゴダイゴのシングル「君は恋のチェリー」のB面。歌っているのはドラマーのトミー(作詞も担当) 501 :この子の名無しのお祝いに:2006/07/03(月) 09:00:43 ID:Yunc5L7+
でも、救いの無い死、って感じで描かれていない。
死の国へ嫁いでゆく乙女たち、って感じに見える513 :この子の名無しのお祝いに:2006/07/04(火) 21:53:06 ID:KkOFSojD
つか、もともと桂千穂の脚本が、ゴシックロマン風の幽霊屋敷と
鈴木澄子や入江たか子の化け猫映画のチャンポンを狙ってるんだし。600 :この子の名無しのお祝いに:2006/08/18(金) 02:29:22 ID:nwmVdR0u
600げっと?
笹沢佐保が出てるのはなぜ? 601 :この子の名無しのお祝いに:2006/08/18(金) 10:02:43 ID:N+va1hcX
木枯らし紋次郎つながり 778 :この子の名無しのお祝いに:2007/09/10(月) 19:56:15 ID:AL8BQBLw
時計の中のスウィートの場面が 可哀相だけど綺麗で1番好き。
クンフーが発見した時 時計の中で白い布が薇の間を上がっていったけど あの布なんですかね?
首を傾げたけど まだ生きてたのかなぁ。 779 :この子の名無しのお祝いに:2007/09/10(月) 22:29:03 ID:epF8U3sU
>>778
ノベライズ読むと、首を傾けたように見えるのは、スウィート自身が時計の歯車の一部品となって動いてる、って設定らしいよ。
活字で読むハウスって映画よりも全体的にトーンが暗く、表現もドギツイ部分が多かった。 テーマ:映画の予告 - ジャンル:映画
- 2007/11/17(土) 11:59:25|
- 映画予告
-
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